EVO2011・その2

通称「EVO」こと、“EVO 2011 Gaming Tounament”が先日開催、終了しました(2011年7月28日~8月1日)。このゲーム大会は日本でもお馴染みの、梅原プロやジャスティン(笑)、TOKIDOプロ~等々の面々が出場する世界屈指のゲーム大会です。

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TEKKEN 6

ナムコの3D格闘ゲーム『鉄拳6』です。まあこういう大会では仕方のない事ですが、残ったキャラの大半がボブとロウばっかりという…(笑)。僕たちが知っていた、あの頃の鉄拳はもう居ないんだね(笑)。

[my_embed val="youtube:M3KFshRYKY0" xy="400,300" caption="EVO 2011 :TK6 Grand-Final"]

  • 1st :Kor (Bob)
  • 2nd :Fab (Bob)
  • 3rd :Reepal (Law)
  • 4th :JustFrameJames (Law, Baek)
  • 5th :Crow (Bob)
  • 5th :Mr.Naps (Bryan)
  • 7th :Ryan Hart (Kazuya)
  • 7th :Tokido (Bob)

日本人プレイヤーとして優勝を期待されてた、TOKIDOさんは善戦むなしく7位入賞に終わりました。

[my_embed val="youtube:pVua3rJkBO4" xy="400,300" caption="EVO 2011 :TK6 - TOKIDO(Bob) vs. JustFrameJames(Law)"]

使用キャラはボブ(BOB)だったので、キャラ負けする要素は無かったと思います。しかし他のボブ使いと比べても全体的に動きが固い感じで、特にもう一方の強キャラであるロウの速攻に翻弄され気味な感じでした。


Mortal Kombat 9

日本人にもお馴染みで誰も見た事がない謎ゲーこと、『モータルコンバット9』です(笑)。

[my_embed val="youtube:p=AC57D934F110EFE9" xy="400,300" caption="EVO 2011 :MK9 Grand-Final"]

  • 1st :Perfect Legend (Kung-Lao)
  • 2nd :REO (Mileena, Cyrax)
  • 3rd :JOP (Johnny-Cage, Raiden)
  • 4th :ChrisGNY (Reptile)
  • 5th :Denzell Terry (Johnny-Cage, Liu-Kang)
  • 5th :16-Bit (Katana)
  • 7th :ATL Redd (Liu-Kang)

前述の通り、名前は日本人なら1度は聞いた事があるゲームだと思いますが。何故か実際にプレイはおろか、見た事すらないという謎ゲー中の謎ゲーです(笑)。しかし世界的には超メジャーな格闘ゲームでして、特に北米市場では圧倒的な人気です。

人気ブランドのモーコンも、ここ最近は低迷の時期がありまして。思い切って3D化してみたりしたんですが、プレイヤーからの受けはイマイチでした。そこで最新作のこの『Mortal Kombat 9』では原点回帰を謳い、3D描写を使いつつも基本は昔ながらの2D格闘ゲーム路線に戻しました。プレイ感覚としてもちょうどスト4みたいな感じです。

このMK9の注目すべき点は。1本のゲージをそれぞれ「X-Ray(超必)」、「BREAKER(緊急回避攻撃)」、「ワープ(特殊移動)」~で共有するシステムにあります。なのでひたすら逃げに徹してゲージ温存し、わざと喰らって緊急回避で反撃~というギルティギアの様な戦法が成り立たないので。攻守両者共に常に緊張感を持って互いのゲージ残量を確認しながら、自分が攻め手に回った時に、如何にして相手に逃げられない(BREAKERさせない)様にして大ダーメジを当てるかが勝敗の分かれめとなります。

またゲージ増加には基本的に相手に何らかの攻撃をヒットorガードさせないとならないので。そもそも逃げ戦法だと全くゲージが溜まらずに、万が一相手の攻撃を喰らった時には一方的にコンボを喰らい続ける事になります。一応、ゲージが溜まってからの遠距離は可能ですが、その場合でも全キャラ共通で相手の直前直後にテレポート出来る特殊移動(ゲージ消費)がありますので、いずれにしても常にインファイトを仕掛けざるを得ないシステムになっています。

この「ゲージ共有システム」のおかげで、多少のキャラ性能差はあっても、1キャラが独走する様な事自体が非常に起こりにくいシステムです。事実、Finalに進んだキャラも見事にばらばらに分かれており。見た目と違って(笑)、このMK9が非常にバランスの取れた格闘ゲームである事を証明しています。

P.S.
モーコンといえば「フェイタリティ(Fatality)」というくらいに有名ですね。実はMK9はキャラ固有のfatality以外に「ステージ・フェイタリティ」という、背景ステージに対応した隠しフェイタリティが用意してあります。

[my_embed val="youtube:294BiHRFInc" xy="400,300" caption="MK9:Stage-Fatality"]

こういうセンスが長く海外で愛されてる要素なんじゃないかと思います(笑)。


BlazBlue: Continuum Shift II

女性にも大人気の格闘ゲーム、『ブレイブブルー』の続編『BLAZBLUE -CONTINUUM SHIFT II』です。

[my_embed val="youtube:O71MGog2ObU" xy="400,300" caption="EVO 2011 :BBCS2 Grand-Final"]

  • 1st :Spark (Hakumen)
  • 2nd :Lord Knight (Makoto, Litchi)
  • 3rd :Tokido (Noel)

今回の試合だけ見てたら、何かこのゲームは忍者(ハクメン)が強キャラなんじゃないか?~と勘違いしそうですが…これって弱キャラですから(笑)!!

つ~訳で、いや~…!?何というか、まさに「キャラ性能とは何だったのか」状態(笑)。とにかく優勝したSparkさんの人間力が半端無く、AIレベル12の超反応CPUの如く(笑)。とにかく相手選手のありとあらゆる攻撃を全てガードし切るという、もう後半辺りからは対戦相手が何をして良いか分らなくなって来る始末!とにかく“喰らわなければ負ける要素はない!”~という、理論上最強(笑)をリアルで実践して来る驚異のプレイヤーでした!!

しかもこの優勝したSparkさん、この決勝のGrand-Finalに至るまで、もう既に10戦以上連続でこなして居る状態。なので試合開始前に対戦相手やスタッフが、休憩はしなくて良いのか何度も確認するシーンが写っています!結局、このままSparkさんは勝ち続けるのですが…いやはやもう脱帽ものというか、時間にして30~40分以上1時間近くこの何千人という大観衆注目の中で、連続対戦を続けて行く精神力は並大抵のものではありません!振り返って見れば、このSparkさんが出場選手の中でも群を抜いて飛び抜けていた事が分ります。

いや、それにしてもマジで恐ろしいほどのタフガイ。見た目は中古車販売のいけてない営業マンみたいなのに~(笑)!やはり改めて世界は広いと言う事を感じさせられる大会でした。

P.S.
一応、がんばれ日本のTOKIDOさんは何とか3位にくい込みました。今回は、というか今回も相手が悪かったみたいですね…。お疲れ様でした。


と言う訳で、噎せ返るような熱気に包まれながら幕を閉じた“EVO 2011 Gaming Tounament”でした。

やっぱり頓に感じるのは「もう日本はゲーム先進国ではない」という事です。大取となった『ストIV』では何とか日本人優勝で面目を保ちましたが、それ以外の全ての種目では惨敗と言うに相応しい結果です。今後ともこの傾向には拍車が掛かり、来年以降はEVOなどの大型国際大会での日本人ゲーマーの入賞すら難しくなっていくでしょう。

それはとりもなおさず、“ウメハラ”という稀代の天才カリスマ1人に、業界全体が頼り切ってしまった結果であり。新しく自らユーザー層を新規開拓せずに、焼き畑農業の如く自社単独利益のみを最優先して、広く業界全体のパイの拡大を指向してこなかったツケが回ってきたのだと思います。