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Fighting game is something so great!

先日、日本時間の2017年7月15日~17日にかけて世界的な対戦ゲーム大会である "EVO 2017 (the Evolution Championship Series)" が開催されました。


予選プールを勝ち上がって決勝のTOP8へ進出したのは、

  • トキド
  • 板橋ザンギエフ
  • もけ
  • かずのこ
  • MOV
  • Punk
  • NuckleDu
  • Filipino Champ

~以上の8名。

実際の対戦模様は動画を観て貰えば分かるとして…いや~今回は正に、"This is TOKIDO!" でした!つかもうネタバレになりますが、優勝はトキドさん。トキドさん素晴らしい!

LOOSERsに落ちてからの這い上がり戦だったので、かなり厳しい戦いになったのですが。それを物ともせずに跳ね除け、特に最後のBEST4に入ってからの3連戦では正に豪鬼に相応しい、神懸かった鬼神の様な立ち回りと高火力コンボを存分に駆使して、一気に世界の頂点へと駆け上がりました。

細かい事を言えば、もけ.ラシード板橋ザンギエフが潰し合って結果、豪鬼にとってはかなり与し易い板ザンの方が勝ち上がって来てくれたのもラッキーだったと言えるでしょう。しかしそれ以外でも、強豪中の強豪であるNuckle.ガイルかずのこ.キャミィを堂々撃破しての決勝入りですから。棚ぼた的勝利であったとは言い難い、むしろ薄氷を踏む思いの戦いが最後まで続いていたと思います。

以前は通り名でもある「マーダーフェイス」に代表される様に緊張しいと言うか、相手に連チャンで反撃を喰らうと亀になってしまって、そこを付け込まれて投げハメの的になってズルズルと負けて行くパターンが多かったのですが。近年、特に戦場をスト5に移してからの1年余りは急激にメンタル面で成長したと言うか。以前のように失敗を引きずらなくなりました。

また5豪鬼の持ち味であるVトリガー発動後の高火力コンボをいまいち実戦内で使い熟せて無かったのが、ここ3ヶ月ほどで急速に戦術的に幅のある戦いを出来る様になり。特に{対空昇竜+トリガー発動}からの[Vトリ:斬空波動]を放っての表裏2択起き攻めが良く機能していた様に思います(最終決戦での対Punk戦ではカギになったと思います)。

さらに対かずのこ.キャミィ戦では使い所が難しい豪鬼のVトリガー技である[羅漢]を、画面端に追い込んだ時に意図的に相手が見てから反応し易い多段攻撃の[豪焦破(灼熱波動)]をガードさせる連携を行い、それをエサに相手の[ガードキャンセル攻撃]を誘って[羅漢]で刈り取り逆にカウンタで大ダメージを与える場面が複数回見られました。この様にシステム研究やキャラ対策よりも対戦相手の癖や心理を読み取り、それに呼応したプレイを行う様なプレイスタイルに改めて練習して来た成果がようやく実を結んだと言えるでしょう。

そして終にGRANDファイナル決勝の舞台。相手は今、最も強いと評されるPunk.かりん…!自分はずっと公言してる様にトキドさん推しな訳なんですが、それでも今回は配信を観ながら正直、Punk.かりんに対してときど.豪鬼では厳しいのではと思っていました。実際、それくらいにPunk.かりんは強いです。例えるなら全盛期のウメハラ並みと言っても過言では無いでしょう。

そして幕開けた最終戦、トキドさんは3ゲームのハンデを背負ったLOOSERs側にも関わらず1R目から積極的に攻め続けますが、最初のRはやはり貫禄と言うか余裕を見せつつの[CAフィニッシュ]Punk.かりんに取られてしまいます。今までだったらこの時点で既に暗雲立ち込める展開となる訳ですが…今回のトキドさんはここからが違います。2R、3R共にもつれ込みますが、体力を削られても最後まで落ち着いてプレイ出来ていた様に感じられました。そして1ゲーム目は見事先取し、これで一息付けたと同時に波に乗る事が出来た様に思います。

一方のPunk選手の方は、Filipino.Champ選手が早々に敗退してしまったため、この決勝トーナメントで唯一の開催国USA勢となってしまい、そのため否が応でも会場の期待をその背に一身に背負う事となり、その重圧プレッシャーは相当なモノであったと想像します。そのためPunk選手は"悪童"と称される様に、本来は相手を喰った様な自由奔放なプレイスタイルが持ち味だったのが、この決勝の場ではかなり動きが固かった様に見受けられました。会場に応援に駆けつけてくれた家族の声援も、この時ばかりは逆にプレッシャーになってしまったかもしれません。

そしてPunk選手も2ゲーム目は取り返すのですが、ここでもメンタルを切り替える事が出来たのは追う側のトキドさんの方で。本来であれば王者として受けて立つ側であるPunk選手の方がむしろ浮き足立っている様な印象に見えました。互いにR取り合うシーソーゲーム展開になるかとも思いましたが、3ゲーム目をトキドさんが取った時点で全体の流れが大きく傾いた様に思います。無論、トキドさんも緊張していると思いますし、今まで1度もEVOで優勝した事は無いので、そういう意味ではPunk選手以上にプレッシャーがあったと思います。しかしトキドさんはそれを上手にコントロールし、プレッシャーや緊張を良い意味で自分の力に変えるメンタルコントロール技術を学んで来たと思います。今回はその成果が十二分に出ていたと思います。

しかしPunk選手の方はそうではありませんでした。2ゲーム目を取り返した時点で波に乗るどころか、返ってもうこれ以上は負けられないと言うプレッシャーを逆に自分で自分に与えてしまってた様に感じられました。やはり数千~数万人が見守る大会場の中で得も言われぬ押し潰される様な雰囲気の中、いつも通りのプレイをすると言うのはそれだけで非常に優れた技術や才能が必要となるのです。よく「経験の差が出た」と言いますが、過去の失敗経験を将来の成功へ繋げるためには、ただ経験を積むだけではダメで。経験し、さらにその上で分析し考えて学習しなければ、経験もただの思い出で終わってしまいます。

双方の勝ち星が一旦リセットされるLOOSERs側のトキドさんが3勝目を取った瞬間、ゲーム内容的には運が良かっただけなのですが、この瞬間にPunk選手の心が折れてしまったと言うか、何かが大きく崩れた瞬間でした。こういう場合、大会ルールでは特に勝ち星が負け越している側は使用キャラクターの変更や、或いは5分程度の休憩を取る権利があるのですが。Punk選手は間を開けずに試合続行を要求、恐らくは弱気になるなと自身に言い聞かせ鼓舞する目的も有ったと思いますが…これが完全に裏目に出て開始直後のリセット1ゲーム目の第1Rはまさかのパーフェクト負け!続いての2R目も体力リードしていたにも関わらず、{表裏2択起き攻め}をまともに食らって一気に逆転負けしてしまいました。

これで事実上、試合は決していた様に感じました。トキドさんはますます自信を持って今まで通りのプレイを貫けば結果はちゃんと着いて来ると確信したでしょう。逆にPunk選手は大きく動揺し今までの自分のプレイではダメなのでは無いか?と疑念が生じしてしまい、かと言って何か有効な対策を持っている訳でも無く、そのままズルズルと沼に沈み込んで行ってしまった様に思います。余談ですがこういう時のメンタルの切り替えと言うか、今までのスタイルを捨てて割り切った動きを出来るのがふ~どさんで、今回は振るいませんでしたが、彼が安定して大会上位成績を残している一因では無いかと思います。

マーダーフェイスからハッピーフェイスへ。トキドさんEVO2017優勝、おめでとうございます。

P.S.
優勝インタビューではいつもの "マーダーイングリッシュ" でこんな感じの事を受け答えしてます(笑)。

―― 優勝おめでとうございます。今のお気持ちは?

you guys know from my face I'm full so happy now!
皆さんご存知の通り、今の私の顔はとてもハッピーです!

―― 貴方は2013年のEVOで準優勝に甘んじてましたが、それから何か練習をしましたか?

at the time, I just go to training mode then I play my trainings, I but it doesn't work.
その時は、私はトレーニングモードで練習を積んだが上手くいかなかった。
I have to know opponent what thinking. I have to control opponent. this is a fighting game interesting thing. so, I practiced a lot on two opponents.
私は対戦相手の事を学ぶ必要があると分かった。対戦相手をコントロールする事、これは格闘ゲームの面白い部分です。そこで私は2人の対戦相手と多くの練習しました。

―― Punk選手は対戦相手を上手くコントロールしていたと思いますが、貴方はPunk選手をコントロール出来たと思いますか?

because I have a friend, he is very long time ago we meet together and practice a lot it main character is KARIN, he say met a Punk.
私には古い友人が居て、彼は随分前からカリンを使いこなしており、ずっと一緒に練習を積んで来ました。彼はパンクと会った事もあると言っています。

―― 秘密の練習相手ですか?

it's no secret, but I have MAGO!
それは秘密と言う訳では無いですが…私にはマゴが居ます!

P.P.S.
Punk選手は最後の表彰式の場では何やら憮然とした表情でしたが、自分の目には涙ぐんでる様に見えました。普段は相手を挑発したり、いつもニヤニヤして人を喰った様な男ですが…でもまだ20歳そこそこの若者です。まだ子供と言っても良いかもしれません。恐らく初めての大敗で悔しかったのでしょう。

でもまだこれからの選手です。逆にこの負けが彼を大きく成長させるかもしれません。今、この場に立つトキドさんがそうであった様に、2年後~3年後の彼の成長した姿が楽しみです。そしてその時には前にもまして日本人キラーとして恐れられる強敵に育っている事を願います。

後、実況解説のJames.Chen氏が最後、貰い泣きして言葉に詰まってますが…これは格ゲーあるあると言うか、知ってる人は知ってるトリビアで。実は氏は長い事ずっとトキドさんのファンを公言しており、さらにこのEVOを始め、有名所の国際大会ではメインの実況解説を担当する事が多いので、ある意味トキドさんと苦楽を共にして来たと言っても過言では無かったのでしょう。ずっと10年近く見守って来て、終にようやくの初優勝を飾った晴れの舞台の実況解説を自分が担当出来たのですから、感慨も一入だったと思います。

改めてトキドさんのEVO2017、SF5部門優勝おめでとうございます!

EVO 2016

現地時間の去る7月15日~17日の間にアメリカはネバダ州ラスベガスで、"The Evolution Championship Series 2016" が開催されました。


何とTOP8集団の8人中6名が日本人と言う、来年のEVOジャパン開催前にプチEVO日本大会状態に!しかし相変わらずインフィル:ナッシュの切れ味が鋭い!SF5ではナッシュはもう落ちた~との下馬評が多かったにも関わらず、フタを開けてみれば3人もナッシュが勝ち進んでのナッシュ祭り。プロならば年内までしか持たないとか負け惜しみ言う前に、これら鉄壁のナッシュ勢を撃破してから強がって欲しいものですが…結果は残酷なまでに正直です。やはりリュウではナッシュに勝てない!

その中でもまあまあの対応を見せていたのが、ふ~ど:ミカを始めとしたミカ勢だったのですが。逆に言えばナッシュ側からすればそこに絞って対策を練る事が出来るので、キャラ毎に対応を考えないといけない分、ミカ側が不利だったかもです。決勝もまさかのRZR同門対決で「インフィル:ナッシュvsふ~ど:ミカ」と言う年初から見飽きた組み合わせ(笑)。ん~、せめてナッシュ側が新参の床ドンさんか唯一のUSA生き残り勢のL.I.JOEさんだったらまだしも…。


…とdisりばかりだと本当に「SFVはオワコン」などと言う妄言を信じる人が出そうですが(笑)。試合内容は世界最候補の名に恥じぬ名勝負揃い!TOP8の決勝トーナメントは、その全てがベストバウトだったと言っても過言無しの最高のゲームマッチとなりました。読みを外されてもひたすら攻め続けられる強気の姿勢と、ワンチャン通った時に最大火力を叩き込めるコンボ精度、そしてそれらをもつれ合った試合の最後まで継続出来るメンタルの太さ強さが勝敗を分けた感じです。

特に今大会の新参ナッシュ勢の2人は、乗って来て自分が攻めてる時は良いんですが。一転、ラウンドを先行されたり体力リードを許してからの自分側が追い込まれた時の凌ぎが良くなかった様に見えました。特に今まで国内大会ですらほとんど経験の無い床ドンさんは、やはり当然と言えば当然ですが、この世界規模のラスベガスの雰囲気に完全に飲まれてしまっており、動きが非常に固くなっていた印象です。2戦目以降は多少ほぐれて来た感はありましたが…他の古参プレイヤとの経験値の差が出てしまった感じです。

自分、以前からふ~どさんのプレイはいまいち華が無いと言うか、余り好きでは無かったのですが…(笑)。このSFVに関して言えばかなり健闘していると言うか、ようやく最低限の金を取れるだけの試合が出来る様になったかなと(笑)。特に敗れはしましたが、最後の決勝試合は大いに会場を沸かせ、TOPプロと呼ぶに相応しいパフォーマンスでした。

自分的には一押しのトキドさんがTOP8に残れず敢え無く陥落していったのが残念でしたが…その変わりにもう1人の推しメンであるネモさんが、プロ契約初年度&EVO初出場でいきなりTOP8入りを果たすと言う快挙を見せてくれたので、まあ満足です。可能性は薄いでしょうが、万々が一にでもロレントが新キャラ追加されたならば、来年度以降も再び台風の目になってくれるかもです…?


今回、自分的に注目したのはトキドさんのプレイスタイルに明確な変化が現れていたと感じた事です。その片鱗は既に前回のCEO2016の時点で現れ始めていたのですが、今回はさらに顕著になった感じです。つまり "プロとして勝つだけでは無く、勝ち方戦い方にこだわるプレイスタイル" に明らかにシフトして来たと感じました。

具体的にはリュウのVスキルである[心眼(ブロッキング)]の積極的な導入です。見た感じまだまだ直敵的に勝敗に貢献するレベルには達してない感じも有りましたが…しかし逆にリスクが低いと思われる場面では、敢えて通常ガードせずに立ち振舞を[心眼]に切り替えて対処するプレイを強く意識している様に感じました。


上記動画を見る限りでは、かなり亀になり余り手を出さないウメさんに対し(いわゆる"安定行動"を重視して低リスク低リターンの勝率重視のスタイル)。トキドさんは常に積極的プレイを心掛け、[心眼]を出来るだけプレイ内に導入して行こうと言う姿勢が感じられる戦い方だと思います。これは単純な目先の勝敗よりも、長い目で見てより多くの観客に愛されるプレイスタイルを模索している様に思いました。

これはSFVの根本的なゲームコンセプトと強くリンクする問題で。やってる人なら既知ですが、いわゆる「7fpsラグ問題」と言うヤツです。CAPCOM側は既にこれはバグでは無く仕様であり、今後とも修正する意思も必要も無いとコメントしてますので、これは開発側からプレイヤに対する明確な意志の表れであると解釈すべきです。つまりCAPCOM側は俗にいう超反応無敵技で相手のジャンプ攻撃などを迎撃するスタイルを絶対に許さないと言っているのです。見てから安定行動をするのでは無く、常に相手の行動の先々を読んで一定のリスクを負う事とバーターでの大きなリターンを得るゲームにすると言う事です。

これはSFVの基本的なシステム設計は基より、各キャラクターの技性能などにも色濃く反映されていて。多少のバラ付き(或いは調整失敗?)は有るものの、全体としては防御行動が非常に弱い反面、一旦読みが当たり択が通った時には非常に大きなリターン(大ダメージ)を得る事が出来る様になっている事に気付かされます。つまり "ガン攻め" が異常に有利な様にデザインされたゲーム、それがこのSFVなのだと言う事に。

以上の事を踏まえて改めてリュウと言うキャラを見ると、このリュウにだけ実装された[心眼]と言う技の意味が自ずと見えて来るかと思います。そしてトキドさんはこのメッセージを確かに受け取り、不慣れながらも攻撃的リュウのスタイルを模索しながらのプレイであり、その答えの1つが[心眼]の積極的使用にあったと推測出来るのです。


上記動画でもウメハラさんのプレイは典型的な、コンボ精度に自信を置く余り相手のミス待ちに徹して時間切れになり逆に焦って自分の方からミスをする~的な雑魚プレイヤに成り果てています。これでは攻撃に重点置くSFVでの安定した勝ちは望めません。仕上がってるとか、もう少し完成に時間が掛かるとかの次元の話では無く、既に答えは結果として出てしまっているのです。与えられた時間も環境も皆同じ。それでも言い訳すると言うのであれば、それはもうプロゲーマーとしては引退し楽しく我流プレイを貫くアマチュアに落ちる事を意味します…!

ウメさんは自己の主催する "DAIGO the BeasTV" の配信番組内で「人読みはしたくない」旨の発言をしていまして…でもそうなって来ると、機械的なキャラ対策のみを突き詰めて自分の理想としたいと言うのであれば、もうそれは対人戦では無くむしろ対COM戦に近いのでは?と言う気がしなくもありません。

無論、自分としては対COM戦のみを突き詰めたスコアプレイ大好きTAS大好き人間ですので、ウメさんほどの技量を持ったプレイヤが "こっちの世界(笑)" へ転んでくれるのであればウェルカムですが。恐らくそう言う話では無いでしょうし、だとすれば今後も月日を重ねるほどにウメハラ流は世間の主流とは大きく乖離して行く事は疑い様が無いです。


またさらに今回のEVO2016大会で特筆すべき点は、恐らくは "世界初のゲーム開発側が大会運営側と連携協力して実際にゲーム内で稼働するコンテンツを作った" と言う事実です。

実際にSFVをやってる人ならば、今回のTOP8の決勝トナメ動画を見ればすぐに気付くかと思いますが。対戦ステージが今回の "EVO2016:ラスベガス会場専用ステージ" になっている事が分かりますでしょうか?前述までの予選プールまでは選択可能ステージにこの特別ステージ自体が現れていませんので、今回はCAPCOM側がわざわざ大会決勝のその日に合わせて特別ステージのデータを作って独占配信した事が分かります。

今回は大会合わせのDLCの一種と言う形を取っていますが(開発諸経費を回収するための当然の処置)…しかし本来、資本提携も何もしていない全くの部外者である大会イベント運営会社の冠である "EVO" の名前をステージ内背景の電飾表示部分に流しているのは紛れも無い事実です。EVOを主催するShoRyuKen.comとCAPCOM側のどちらから接近を図ったのかは分かりませんが、今までゲーム会社とイベント運営会社はそれぞれ勝手に互いに関知せずというスタイルが主流だった時代から、明確に互いにアイデアを持ち合い協力して1つのコンテンツとブランドを盛り上げて行こうと言う流れに舵を切ったのだと思います。

こういう他業種と連携やコラボを行いながら特別コンテンツの独占配信などを行う手法は、古くはポケモンのミュウツーのイベントのみのデータ配布など、家庭用ゲームコンテンツではかなり昔から行われて来ました。むしろ格闘ゲームでこの様な有名大会とコラボを全くして来なかった事の方が異常だったとも言えます。しかし最初の一歩を踏み出してしまえば、後は堰を切ったように一気に流れ出すでしょう。

英国がEU離脱を表明し、人間プロ棋士がAIに完敗し、ゆとり時代の代名詞だった平成が強制終了する可能性が論じ始められた、この2016年と言う正に旧時代と新時代の節目となる年に、昭和の旧世代を代表するレジェンドの脱落が決定し、新時代を代表するゲーム理論とそれを体現しようとする新しい世代の台頭の始まりを見るのは。昭和から3つの時代を生きて見て来たロートルゲーマー最後の生き残り世代としては、何とも感慨深いものがあります…!


P.S.
冷血さんのバルコスは元より、手元操作を隠すための "スパリガード紙袋" に受ける(笑)。つかバルって何か操作で次の行動を悟られる様な技とか有るんでしょうか。瞬獄コマンドみたいなのは無かったと思いますが…??

また世界大会に相応しく、何とあのUMRさんが密かに出場していました(笑)。素顔のままで出場していますが、個人情報は大丈夫だったんでしょうか…(笑)?でも髪色から察するに、変名でシルフィンさんが代理出場していたのかも?

P.P.S.
LI.JOE(ロングアイランド.ジョー)さんが会場を異様に沸かせているのは単にTOP8中の唯一のUSA生き残り勢と言うだけで無く、実は彼には過去からの因縁深いドラマが有り…!

元々はゲーム好きの父の影響でゲーム好きになり、やがて大会などにも出場する強豪ゲーマーに~と言うありがちな展開。順調に成長し内外でも名を知られるゲーマーとなった彼は、やがて日本でのゲームイベント "闘劇:スーパーバトルオペラ(SBO)" に出場が決定します。ところが奇しくも折り悪くその時期に彼の母親はガンを患い入院闘病生活を送っていたのです…!彼は今日明日をも知れぬ母を置いて海の向こうへ行く事を躊躇います。

しかし彼の両親は息子の晴れ舞台を自分たちの都合で諦める必要無いと説得。病床の母は「私の事は心配せず行きなさい」と背中を押し、父も「お前が日本から帰って来るまで、ママには俺が付いているから大丈夫だ」と励まし後押しをしてあげた結果、彼は日本行きを決断しアメリカ西海岸地域代表として闘って来ました。両親の言葉通り、彼の母は彼が日本から帰るまで健勝を保ち、息子の帰国の3日後に他界します。2008年の事でした。

それから時は流れ今回のEVO2016、世界一を競い合う地上最高の晴れ舞台に今度は予選リーグの一角などでは無く優勝候補の1人として、そして壇上唯一のアメリカ人として立っているのです。否が応にも盛り上がざるを得ません!

無論、勝負の世界は厳しく、どんな事情が有るにせよ敗者は黙って去り、勝者のみが全てを掴む非情な世界です。ですが…時としてこの様な事が起きるのもまた勝負の世界。イイハナシダナー゚(゚´Д`゚)゚。

EVO 2014

夏コミに行かない代わりに、“Evolution World Series 2014(Evo 2014)”の感想など…。


King of Fighters XIII

昨年の雪辱を果たすべく、我らがトキドさんが満を持して決勝のリングへ!その結果は…?!

[my_embed val="youtube:oByK7bupbBg" caption="Evo2014 - KOF13: Grand-Final"]

惜しい!かなり良い所まで相手を追い詰めたのですが、要所要所で微妙にコンボをミスったり。或いは欲をかき過ぎてリセット狙い(補正切り)が逆に裏目に出て、決定打を逃した感じです。一方のXiaohaiさんは、ここ一番での「死な安からのネリチャギ→潜在超必」が冴えていた感じです。

それに決勝トナメに突入してからは、一切キャラオーダを変えなかったのも地味に影響していたと思います。トキドさんは途中で何度かオーダーを入れ替えていたのですが、それが逆に自己の迷いを産んで足を引っ張ってしまった様に感じました。やっぱり「自分を信じる力」は大事?

後述しますが、スト4と違いKOF13の方は以前と違い、かなり強キャラが固定化された様な印象です。ほぼ全員が「庵、Mrカラテ、+持ちキャラ」と言う構成。決勝の2人も「トキド:庵、Mrカラテ、チン × Xiaohai:Ex庵、Mrカラテ、キム」と言う構成でした。最後の勝敗を分けたのは、持ちキャラ以外のサポキャラ、特に先鋒の庵の使い方&勝率が優勝に大きく響いた様に思いました。

特にトキドさんはメインのチン以外の立ち回りがイマイチだったと言うか。先鋒から一気に崩されて瀬戸際からのチン3縦がかなり多く、このため余り貯金を作れずにチンへバトンを渡せなかったのが最後まで響いた感じでした。


Ultimate Marvel vs. Capcom 3

決勝戦は奇しくも大会常連古参同士、ChrisGとジャスティン・ウォンの一騎打ち。

[my_embed val="youtube:evAEo8mL26A" caption="Evo2014 - MVC3: Grand-Final"]

以前にも増してChrisGさんのモリガン分身からの画面制圧チキン戦法に磨きがかかり、相当にジャスティンさんも手こずります。元から試合時間が長引く傾向があるこのゲームですが、何と決勝では2回も時間切れ体力判定勝負にもつれ込みます。小足1発でも刺されば、そこからほぼ全キャラが半永久コンボで体力の8割以上は楽に持って行けるゲームで、この展開はそれだけ双方の実力が拮抗して互いに隙を見せなかった証。

特に2戦目の時間切れ、僅かの差ので勝ちを物にしたジャスティンさん。あそこが勝負の分かれ目だった様にも思えます。その後も接戦が続きますが、最後の最後のでジャスティンさんの持ちキャラであるウルヴァリンの“Weapon-X”が火を吹き、ChrisGさんのモリガンにとどめを刺します。その後も一進一退の攻防は続きますが、メインキャラを失ったChrisGさんが徐々に息切れして来る隙を上手く突き、ジャスティンさんが流れをモノにします。

それでも最後、敗者復活で勝ち上がって来たChrisGさんが驚異的な粘りを見せますが、体力差は歴然。最後は全方位型超必を有するストームでのゴリ押し超必削り重ねでフィニッシュ、長かった両雄の死闘に終に決着が…!

勝利の瞬間もそうでしたが、表彰式のジャスティンさんも実に嬉しそう。耐えに耐えてようやく掴み取った念願のタイトル、喜びも一入です。改めておめでとうございます。Justin Wong is Back!!


Ultra Street Fighter IV

今年もまた新たなヒーロー誕生!

[my_embed val="youtube:bi7L5aBlt4Y" caption="Evo2014 - SF4: Grand-Final"]

…と言っても優勝のLuffyローズの事では無く、BEST4に残ったSnakeEyezザンギエフの事です。いやまあこの方のザンギ、凄いの一言に尽きます。

スト2シリーズでは回を追う毎にザンギエフのスクリューは弱体化の一歩を辿っており、特に近年のザンギでは最早コマンド投げのメリットが全く無いと言って良いほど威力半減、そして何より痛いのが「吸い込む間合いが極端に短くなった」と言う事です。ところがこのSnakeEyezザンギ…純粋に上手いプレイヤーであると思いますが、と同時に明らかに何やら“怪しいスクリュー”をちょいちょい使っていたのが非常に印象に残りました!

公式配信の録画。かなり長いですが、注目のSnakeEyezザンギとふ~どフェイロンの対戦は 00"15"00 くらいから。とにかく凄いの一言です。特に 00"30"20 と 00"30"40 辺りの“謎スクリュー”とかかなりそれっぽい吸い込みを見せてます(笑)。

以前、ウル4には変なバグ技があって。通常技を空振って、その隙に超素早く必殺技コマンドを成立させると、いわゆる「リザーブ入力」の様な状態が完成。その後は相手が間合いに入って先の通常技をガード(ヒット)した瞬間に、自動的に仕込んで置いた必殺技が発生(暴発)する~と言う話を聞いた事があったのですが。…もしかしてSnakeEyezさんの謎スクリューはこれの応用?

実は飛び道具を持たないフェイロン相手だと、相手の牽制飛び道具を先読みしてバニシングフラットで消しながら切り込む~という基本戦法が使えないので、逆にザンギ側がかなり苦戦を強いられる展開。しかも相手は優勝経験者のふ~どフェイロン。実は始まる前からかなり詰んだ組み合わせだったにも関わらず、1マッチ取り返すなど充分に相手を追い込んだと言えるでしょう。善戦しました。


P.S.
その他、大会の名勝負などはこちらから。

その他の名勝負動画 - IGN Entertainment, Inc.
Evo2014大会全結果 - shoryuken.com

EVO2013

またあの熱い夏が殺って来た!

…という訳で毎年、夏の恒例行事“Evolution World Series 2013(EVO 2013)”の感想です。

自分ももう現役ゲーマでは無いので、細かい勘違いとかはご愛嬌と言う事で(笑)!


鉄拳 TAG TOURNAMENT 2

決勝は奇しくも準決勝の再現となり。イケメン勢がリベンジを果たすのか、それとも再びオーガ2の投げコンボが冴え渡るのか?注目の一戦となりました。

[my_embed val="youtube:a6-gwl64Fcg" caption="EVO2013 - Day1: TEKKEN-TT2 Semi-Final"]

自分的にはやはり色物好きというか、ボスキャラチームのオーガ&仁八でここまで敗者復活枠から這い上がって来たTran氏を応援します(笑)。やっぱ仁とかイケメン勢が普通に強くても面白く無いモンね。

[my_embed val="youtube:jcCK8beofOc" caption="EVO2013 - Day1: TEKKEN-TT2 Grand-Final"]

と思ったら決勝ではまさかのキャラ変え?!ひ、卑怯者~ッ(笑)!しかし何でまた微妙なと言うか、何故にバイソン君?どうやら一発狙いの高火力キャラみたいです。セミでの敗戦教訓を生かしたのか?

今年の種目に選ばれたタッグ戦では、去年のシングル戦と違ってキャラに偏りが無かった印象です。シングルで強いとされていたボブやロウも居ることは居ましたが、結果的には全員予選敗退。決勝まで残って来たのは何ともアクの強いキャラばかりとなりました。コレは言い換えればこのタッグ戦のシステムが良く出来ている事の何よりの証では無いでしょうか?つまりプレイヤ次第でどんなキャラでも世界レベルに到達出来る様な、絶妙なゲームバランスを持っていると言う事です。

会場も凄く湧いてたし、初日で終わってしまうには勿体無いくらいの好カード連発の良種目だったと思います。


King of Fighters XIII

我らがトキドさんも健闘し決勝へ駒を進めますがTOP8で敗退。

[my_embed val="youtube:NrismgAVvIU" caption="EVO2013 - Day3: KOF13 Grand-Final"]

ほぼ全員がタクマ(Mr.カラテ)をチームに組み込んでおり、それ故の性能の高さが計り知れます。ここ一番と言う時での「龍虎乱舞」が決まり易いというか、対空で直当てや浮かしてからの拾いが決めやすいみたいですね。また画面位置に関係無く、飛びか密着から通常技が1発でも刺されば、そこから「エクセル発動」を使って一気に体力を安定して8割以上持って行けるお手軽高火力も安定キャラの貫禄充分の性能です(しかも締めに龍虎乱舞がほぼ確定する!)。

またキムも相変わらず強く。特にゲージ2残しで密着から「ネリチャギ」が決まったら、そのまま10割コンボが確定するのは正しく強キャラの名に相応しい!予選中から何度か1ドット残しからの「死なやす逆転10割」が起きていたのも印象的でした。

ただ優勝のReynaldさんもそうだったのですが。皆さん総じてコンボミスが多かったです。やっぱり世界大会という大舞台で、しかも決勝リーグで他のゲームの選手たちの注目する中での対戦ですので、相当な緊張感だと思います。そのプレッシャーの中で、いつもなら外すはずのないお手軽コンボでさえミスったり。特に画面端でのエクセルコンボでの繋ぎミスが頻発してました。やはりこういった世界を制するには技術も然る事ながら、何よりもまずメンタルの強さが重要なのだと再認識させられました。

Reynaldさんは敗者復活枠からの這い上がりなので、勝者枠のWooさんと違って優勝するためには連続で6回勝たないとならないルールなのです(勝者枠は3勝でOK)!どう考えても勝者枠の方が圧倒的に有利なのですが、まあそれが当たり前というか、既に1回戦負けしてる云わば死人同然の身分なのですから。僅かでもチャンスが与えられた事に感謝するしか無い訳です。しかしその逆境の中から勝ち上がって来て、ついに勝者枠の勝利者を刺すわけですから。相当なタフネスです。

後、紅丸強過ぎ(笑)!


Ultimate Marvel vs. Capcom 3

ジャスティン・ウォン復活!ジャスティン・ウォン復活!!

[my_embed val="youtube:vkeKkrxoT8M" caption="EVO2013 - Day3: MVC3 Grand-Final"]

…と言っても負けて準優勝だったんですが。内容も惜敗と言って問題無いレベル、むしろ最後まで押してて痛恨のコンボミスで逆転されたのですから。世界の頂点を決める戦いに相応しい試合内容だったと思います。大会MVPでもイイような気がします。実際、表彰式でも一番、歓声と拍手も多かったし。サウンドオンリーならジャスティン優勝と誤認するレベル(笑)。

他にはChrisGさんのモリガンの分身を使った画面制圧戦法は、その徹底したチキン戦法ぶりは一服の清涼剤となりました(笑)。

[my_embed val="youtube:rjxNJCIjz0I" caption="EVO2013 - Day3: MVC3 Semi-Final"]

ChrisGさんも古参の大会参加者の一人なので、その点は非常に良く訓練されていて。モリガンのカラー選択が常に「リリスカラー」だった事は特筆すべき点です。また彼のフルネームは「NY Chris G」というのが正式なのですが。解説者からも「NY(ニューヨーク)なのになんでカルホルニア出身??」とか突っ込まれてました。これも毎回恒例行事。

見て分かる通りこのゲーム。キャラ性能に関わらずほぼ全キャラに、少足からの即死永久コンボが標準装備(笑)。なので上級者同士の戦いでは、コンボが始まったら基本的にはそのラウンドは終了で、キャラが退場して強制交代リセットされる瞬間にまた、互いの一瞬の隙を突いての攻防に全神経を集中させるという。見た目の大味具合と違って、非常に神経戦が重視されるゲーム性です(笑)。

前年までは「ジィイイイイイイ~ンッ!!!!!」の掛け声で有名になった、ジーン・グレイことフェニックスが最凶キャラの名を欲しいままにしていたんですが。ver.UPに伴い数々の対策が成されたためか、今回は使っている人は皆無でした。その代わりに超お手軽即死系として入れ替わったのがゼロ(ロックマンゼロ)!とにかく最強先鋒キャラ!と言うかほとんど3連続3縦当たり前の理不尽性能キャラと化しており、前作のフェニックス卑怯とかは何だったのかと(笑)。


SUPER STREET FIGHTER IV Arcade Edition v2012

EVOの公式種目は基本、北米人気がベースとなって選ばれてるので。自称、対戦格ゲー発祥の地との自負ばかりが大きい日本人には、このスト4以外のタイトルしか楽しめない訳ですが。かと言っても近年は名前ばかりで、肝心の試合内容が塩っぱい限りでパッとしないのが続いていたので。今年も正直、どうかなと思って見ましたが。文句無く今年のスト4は大会の取りを務めるに相応しい、大盛り上がりの内容となりました!

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大会常連のPR-Balrogさんがその名に恥じない本領発揮。つ~かこの人が名前通りBalrog(バイソン)を使ってるのを見るのは、実は今回が初めてなのですが…(笑)。強キャラと目される豪鬼対策が完璧と言って良く。優勝経験者のInfiltration豪鬼を追い詰めます!そこでまさかのキャラチェンジ、しかもハカン~?!!!会場盛り上がり過ぎ(笑)。自分も一瞬、勝負を諦めて世界大会の最後に派手に汚い花火でも打ち上げようと言う心境にでもなったのかと思いましたが…否!このハカンは良く訓練されている!

とにかく吸う!吸いまくる!自分が知らないだけで、もしかしたらハカンとバイソンは10:0じゃないのか?と思うくらい、徹底的にバイソンのダッシュを吸い込みまくってました。この手の世界大会では良くある事ですが。知らないで見てるとまるで、ハカンがスト4の4強の一角を占めてるかと錯覚するかの様な強さでした(笑)!

そしてKOF13では敗れたトキドさん。この最後のスト4に優勝を懸けて臨みます!

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相手はシンガポールからの刺客、Xianゲン!これが強い!とにかく少足ヒット確認からのウルコンが正確過ぎる!自分的にもゲンは初代スト1時代からずっと好きなキャラなので、このまさかのゲン優勝は思いもかけず嬉しかったです。またトキドさんの顔芸はもうすっかり大会でも有名で。解説者も「マ~ダ~フェイ~ス!(意訳:これは人殺してる顔や!)」とか言っててたのに受けました(笑)。

予選の段階から圧倒的に使用キャラに“豪鬼(Akuma)”が多いのが印象的でした。やはり普通に考えても波動昇竜系で尚且つ、空中波動も打ててコンボ火力にも秀でている攻防に優れたキャラ性能ですから。勝ちに行くならコレしか無い感じはあります。しかし逆に言えばそれだけ他のキャラからは的を絞って対策され易いとも言えますので、その優位なキャラ性能をフルに使い切れないと逆に勝ち切れないという事にもなります。

事実、優勝キャラのゲンを始め、各国の強豪たちは持ちキャラで徹底した豪鬼対策を練って来ており。トキドさんは準優勝したものの、決して楽な道のりではありませんでした。特に飛び道具対策が完璧に出来てる相手に対しては、全くと言っていいほど攻めあぐねてしまい。ただ時間切れまでいたずらに「空中斬空波動」を繰り返すしか無い局面も多く見られ。事実、決勝ではその隙を何度もXianゲンに狙い撃ちされ、逆に格好のウルコン狙撃の的になっていました。

P.S.
その他、大会の名勝負などはこちらから。

その他の名勝負動画 - IGN Entertainment, Inc.
EVO2013大会全結果 - shoryuken.com


今年も十二分に楽しませてくれました。自分の中ではゲームはもう随分と前から、プレイする物では無く、見て楽しむモノになったのですが…。日本というか、古参?のゲーマーの間では良く「見る専」と言って、あまりプレイ自体はせずに他人のゲームプレイを観賞だけする人たちの事を揶揄する傾向が強い訳です。しかしながら自分はむしろ「ゲームは見るもの」になっても良いと思うんです。

見るだけで楽しめると言う事は、つまりそれだけ競技人口が充実し、プレイヤーの技量も非常に高まった状態で推移してる証拠な訳で。圧倒的な上級者達のプレイを横目に、新参者はそれを肴にあれやこれやとゲーム談義に花を咲かせる~というのは、実に今ある多くのプロスポーツ観賞のスタイルと何ら変わらない訳でして。要は格闘ゲームはもう既に充分にプロスポーツとしての領域に到達したのだなと思う訳なのです。

まあ負けを認められないのは人間の常でして。何かと異論反論も有ろうかとは思いますが。それでも観測の結果は変えられない。