EVO2013

またあの熱い夏が殺って来た!

…という訳で毎年、夏の恒例行事“Evolution World Series 2013(EVO 2013)”の感想です。

自分ももう現役ゲーマでは無いので、細かい勘違いとかはご愛嬌と言う事で(笑)!


鉄拳 TAG TOURNAMENT 2

決勝は奇しくも準決勝の再現となり。イケメン勢がリベンジを果たすのか、それとも再びオーガ2の投げコンボが冴え渡るのか?注目の一戦となりました。

[my_embed val="youtube:a6-gwl64Fcg" caption="EVO2013 - Day1: TEKKEN-TT2 Semi-Final"]

自分的にはやはり色物好きというか、ボスキャラチームのオーガ&仁八でここまで敗者復活枠から這い上がって来たTran氏を応援します(笑)。やっぱ仁とかイケメン勢が普通に強くても面白く無いモンね。

[my_embed val="youtube:jcCK8beofOc" caption="EVO2013 - Day1: TEKKEN-TT2 Grand-Final"]

と思ったら決勝ではまさかのキャラ変え?!ひ、卑怯者~ッ(笑)!しかし何でまた微妙なと言うか、何故にバイソン君?どうやら一発狙いの高火力キャラみたいです。セミでの敗戦教訓を生かしたのか?

今年の種目に選ばれたタッグ戦では、去年のシングル戦と違ってキャラに偏りが無かった印象です。シングルで強いとされていたボブやロウも居ることは居ましたが、結果的には全員予選敗退。決勝まで残って来たのは何ともアクの強いキャラばかりとなりました。コレは言い換えればこのタッグ戦のシステムが良く出来ている事の何よりの証では無いでしょうか?つまりプレイヤ次第でどんなキャラでも世界レベルに到達出来る様な、絶妙なゲームバランスを持っていると言う事です。

会場も凄く湧いてたし、初日で終わってしまうには勿体無いくらいの好カード連発の良種目だったと思います。


King of Fighters XIII

我らがトキドさんも健闘し決勝へ駒を進めますがTOP8で敗退。

[my_embed val="youtube:NrismgAVvIU" caption="EVO2013 - Day3: KOF13 Grand-Final"]

ほぼ全員がタクマ(Mr.カラテ)をチームに組み込んでおり、それ故の性能の高さが計り知れます。ここ一番と言う時での「龍虎乱舞」が決まり易いというか、対空で直当てや浮かしてからの拾いが決めやすいみたいですね。また画面位置に関係無く、飛びか密着から通常技が1発でも刺されば、そこから「エクセル発動」を使って一気に体力を安定して8割以上持って行けるお手軽高火力も安定キャラの貫禄充分の性能です(しかも締めに龍虎乱舞がほぼ確定する!)。

またキムも相変わらず強く。特にゲージ2残しで密着から「ネリチャギ」が決まったら、そのまま10割コンボが確定するのは正しく強キャラの名に相応しい!予選中から何度か1ドット残しからの「死なやす逆転10割」が起きていたのも印象的でした。

ただ優勝のReynaldさんもそうだったのですが。皆さん総じてコンボミスが多かったです。やっぱり世界大会という大舞台で、しかも決勝リーグで他のゲームの選手たちの注目する中での対戦ですので、相当な緊張感だと思います。そのプレッシャーの中で、いつもなら外すはずのないお手軽コンボでさえミスったり。特に画面端でのエクセルコンボでの繋ぎミスが頻発してました。やはりこういった世界を制するには技術も然る事ながら、何よりもまずメンタルの強さが重要なのだと再認識させられました。

Reynaldさんは敗者復活枠からの這い上がりなので、勝者枠のWooさんと違って優勝するためには連続で6回勝たないとならないルールなのです(勝者枠は3勝でOK)!どう考えても勝者枠の方が圧倒的に有利なのですが、まあそれが当たり前というか、既に1回戦負けしてる云わば死人同然の身分なのですから。僅かでもチャンスが与えられた事に感謝するしか無い訳です。しかしその逆境の中から勝ち上がって来て、ついに勝者枠の勝利者を刺すわけですから。相当なタフネスです。

後、紅丸強過ぎ(笑)!


Ultimate Marvel vs. Capcom 3

ジャスティン・ウォン復活!ジャスティン・ウォン復活!!

[my_embed val="youtube:vkeKkrxoT8M" caption="EVO2013 - Day3: MVC3 Grand-Final"]

…と言っても負けて準優勝だったんですが。内容も惜敗と言って問題無いレベル、むしろ最後まで押してて痛恨のコンボミスで逆転されたのですから。世界の頂点を決める戦いに相応しい試合内容だったと思います。大会MVPでもイイような気がします。実際、表彰式でも一番、歓声と拍手も多かったし。サウンドオンリーならジャスティン優勝と誤認するレベル(笑)。

他にはChrisGさんのモリガンの分身を使った画面制圧戦法は、その徹底したチキン戦法ぶりは一服の清涼剤となりました(笑)。

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ChrisGさんも古参の大会参加者の一人なので、その点は非常に良く訓練されていて。モリガンのカラー選択が常に「リリスカラー」だった事は特筆すべき点です。また彼のフルネームは「NY Chris G」というのが正式なのですが。解説者からも「NY(ニューヨーク)なのになんでカルホルニア出身??」とか突っ込まれてました。これも毎回恒例行事。

見て分かる通りこのゲーム。キャラ性能に関わらずほぼ全キャラに、少足からの即死永久コンボが標準装備(笑)。なので上級者同士の戦いでは、コンボが始まったら基本的にはそのラウンドは終了で、キャラが退場して強制交代リセットされる瞬間にまた、互いの一瞬の隙を突いての攻防に全神経を集中させるという。見た目の大味具合と違って、非常に神経戦が重視されるゲーム性です(笑)。

前年までは「ジィイイイイイイ~ンッ!!!!!」の掛け声で有名になった、ジーン・グレイことフェニックスが最凶キャラの名を欲しいままにしていたんですが。ver.UPに伴い数々の対策が成されたためか、今回は使っている人は皆無でした。その代わりに超お手軽即死系として入れ替わったのがゼロ(ロックマンゼロ)!とにかく最強先鋒キャラ!と言うかほとんど3連続3縦当たり前の理不尽性能キャラと化しており、前作のフェニックス卑怯とかは何だったのかと(笑)。


SUPER STREET FIGHTER IV Arcade Edition v2012

EVOの公式種目は基本、北米人気がベースとなって選ばれてるので。自称、対戦格ゲー発祥の地との自負ばかりが大きい日本人には、このスト4以外のタイトルしか楽しめない訳ですが。かと言っても近年は名前ばかりで、肝心の試合内容が塩っぱい限りでパッとしないのが続いていたので。今年も正直、どうかなと思って見ましたが。文句無く今年のスト4は大会の取りを務めるに相応しい、大盛り上がりの内容となりました!

[my_embed val="youtube:d6RKvCNEB3s" caption="EVO2013 - Day3: Super SF4 AE 2012 Semi-Final"]

大会常連のPR-Balrogさんがその名に恥じない本領発揮。つ~かこの人が名前通りBalrog(バイソン)を使ってるのを見るのは、実は今回が初めてなのですが…(笑)。強キャラと目される豪鬼対策が完璧と言って良く。優勝経験者のInfiltration豪鬼を追い詰めます!そこでまさかのキャラチェンジ、しかもハカン~?!!!会場盛り上がり過ぎ(笑)。自分も一瞬、勝負を諦めて世界大会の最後に派手に汚い花火でも打ち上げようと言う心境にでもなったのかと思いましたが…否!このハカンは良く訓練されている!

とにかく吸う!吸いまくる!自分が知らないだけで、もしかしたらハカンとバイソンは10:0じゃないのか?と思うくらい、徹底的にバイソンのダッシュを吸い込みまくってました。この手の世界大会では良くある事ですが。知らないで見てるとまるで、ハカンがスト4の4強の一角を占めてるかと錯覚するかの様な強さでした(笑)!

そしてKOF13では敗れたトキドさん。この最後のスト4に優勝を懸けて臨みます!

[my_embed val="youtube:zetoK600AmI" caption="EVO2013 - Day3: Super SF4 AE 2012 Grand-Final"]

相手はシンガポールからの刺客、Xianゲン!これが強い!とにかく少足ヒット確認からのウルコンが正確過ぎる!自分的にもゲンは初代スト1時代からずっと好きなキャラなので、このまさかのゲン優勝は思いもかけず嬉しかったです。またトキドさんの顔芸はもうすっかり大会でも有名で。解説者も「マ~ダ~フェイ~ス!(意訳:これは人殺してる顔や!)」とか言っててたのに受けました(笑)。

予選の段階から圧倒的に使用キャラに“豪鬼(Akuma)”が多いのが印象的でした。やはり普通に考えても波動昇竜系で尚且つ、空中波動も打ててコンボ火力にも秀でている攻防に優れたキャラ性能ですから。勝ちに行くならコレしか無い感じはあります。しかし逆に言えばそれだけ他のキャラからは的を絞って対策され易いとも言えますので、その優位なキャラ性能をフルに使い切れないと逆に勝ち切れないという事にもなります。

事実、優勝キャラのゲンを始め、各国の強豪たちは持ちキャラで徹底した豪鬼対策を練って来ており。トキドさんは準優勝したものの、決して楽な道のりではありませんでした。特に飛び道具対策が完璧に出来てる相手に対しては、全くと言っていいほど攻めあぐねてしまい。ただ時間切れまでいたずらに「空中斬空波動」を繰り返すしか無い局面も多く見られ。事実、決勝ではその隙を何度もXianゲンに狙い撃ちされ、逆に格好のウルコン狙撃の的になっていました。

P.S.
その他、大会の名勝負などはこちらから。

その他の名勝負動画 - IGN Entertainment, Inc.
EVO2013大会全結果 - shoryuken.com


今年も十二分に楽しませてくれました。自分の中ではゲームはもう随分と前から、プレイする物では無く、見て楽しむモノになったのですが…。日本というか、古参?のゲーマーの間では良く「見る専」と言って、あまりプレイ自体はせずに他人のゲームプレイを観賞だけする人たちの事を揶揄する傾向が強い訳です。しかしながら自分はむしろ「ゲームは見るもの」になっても良いと思うんです。

見るだけで楽しめると言う事は、つまりそれだけ競技人口が充実し、プレイヤーの技量も非常に高まった状態で推移してる証拠な訳で。圧倒的な上級者達のプレイを横目に、新参者はそれを肴にあれやこれやとゲーム談義に花を咲かせる~というのは、実に今ある多くのプロスポーツ観賞のスタイルと何ら変わらない訳でして。要は格闘ゲームはもう既に充分にプロスポーツとしての領域に到達したのだなと思う訳なのです。

まあ負けを認められないのは人間の常でして。何かと異論反論も有ろうかとは思いますが。それでも観測の結果は変えられない。